Something Orange

オタクのオタクによるオタクのためのウェブサイト

「誰かの萌えは誰かの萎え」では平和がもたらされない理由。

この記事はこちら()からはてなブックマークに登録できます。もし面白いと思われましたら言及していただけるととても嬉しいです。よろしくお願いします。 それでは、記事へどうぞ。 善悪の彼岸 (光文社古典新訳文庫) 作者:ニーチェ 光文社 Amazon 怪物と戦…

「原作に忠実」という幻想、「原作の改変」という課題。

この記事はこちら()からはてなブックマークに登録できます。もし面白いと思われましたら言及していただけるととても嬉しいです。よろしくお願いします。 それでは、記事へどうぞ。 【「原作に忠実」とは?】 【原作の改変】 【作品のコアとは?】 【京アニ…

『ポケモン』と『パルワールド』で考える「クリエイションのジレンマ」。

この記事はこちら()からはてなブックマークに登録できます。もし面白いと思われましたら言及していただけるととても嬉しいです。よろしくお願いします。 それでは、記事へどうぞ。 「真のポケモン」? 『ポケモン』の保守性。 ラーメンとロックとサイエン…

刺激的なマンガやアニメ、ゲームといった「有毒の快楽(Toxic pleasure)」とどう向き合うか。

この記事はこちら()からはてなブックマークに登録できます。もし面白いと思われましたら言及していただけるととても嬉しいです。よろしくお願いします。 それでは、記事へどうぞ。 【毒を食む時代】 【禁酒法という高貴な実験】 【有毒快楽文化】 【毒と生…

なぜ男たちはやたらと死にたがるのか。

この記事はこちら()からはてなブックマークに登録できます。もし面白いと思われましたら言及していただけるととても嬉しいです。よろしくお願いします。 それでは、記事へどうぞ。 【男らしさとタナトスのカルチャー】 【男らしさとは公共善への奉仕】 【…

「ホス狂い」は「依存症」なのか?

この記事はこちら()からはてなブックマークに登録できます。もし面白いと思われましたら言及していただけるととても嬉しいです。よろしくお願いします。 それでは、記事へどうぞ。 【ホス狂いという名の「病」】 【やめたくてもやめられない】 【問題の本…

「信頼を、友情を、何でもBLにする人間が許せない」は同性愛嫌悪?

「愛」こそすべて。 こんなツイートを見かけました。 やっぱ………俺は…………信頼を、友情を、何でもBLにする人間が………許せない………二人の間にある物を、それぞれが大切にしていた物を、軽んじられた気がして…………俺は…………弱い…………… — ありめP (@arimewasshoi) 2023…

「有名税の増税」にノーをさけぶ。

『羽生結弦 孤高の原動力』(AERA特別編集) 朝日新聞出版 Amazon 数日前、羽生結弦さんの離婚に際して、「有名税は重税すぎる。」と題する記事を書いた。 羽生さんのプライバシーを暴き立てようとつきまとった一部マスメディアを初めとして、ぼくたちのよう…

大谷翔平、羽生結弦、藤井聡太、若く謙虚な天才たちはなぜ非難されたのか。

苛烈な時代は不世出の才能を生むものなのだろうか、いまの日本を一望すると、さまざまな分野で異質なほどの能力を示す若者が幾人も見つかる。 そのなかでも、しんじつ天才と呼びたいのが以下の三人だ。 野球二刀流の大谷翔平。 フィギュアスケート金メダリス…

漆黒の絶望が生みだした現実否定文学「異世界転生」に希望は見いだせるのか?

「異世界」とは結局、何なのか? 芳賀概夢&灯まりも『異世界車中泊物語 アウトランナーPHEV』というマンガを何だか気に入ってしまって、読みつづけている。 異世界車中泊物語 アウトランナーPHEV(1) (アフタヌーンコミックス) 作者:灯まりも,芳賀概…

男女のあいだで対等な関係は成り立つのか?

惹かれ合う「男性」と「女性」は、どうすれば対等でありえるのか? 先日、よしながふみさんの最新刊『環と周』を読み終えました。 環と周 (マーガレットコミックスDIGITAL) 作者:よしながふみ 集英社 Amazon いわゆる「転生もの」で、環(たまき)と周(あま…

有名税は重税すぎる。

ことばの刃は、ときとして人を刺し殺す。 『羽生結弦 孤高の原動力』(AERA特別編集) 朝日新聞出版 Amazon トップスケーターの羽生結弦さんが離婚を発表した。 ご報告がございます。これからも前を向いて進んでいきます。宜しくお願いいたします。 pic.twit…

なぜオタクはアニメの美少女に涙しても現実の女性には冷淡だったりするのか。

なぜ、わたしたちは人を差別するのでしょうか? ネットの俗語に「かわいそうランキング」という言葉があります。 元々は「白饅頭」こと御田寺圭さんがネットで提唱した言葉で、かれの著書『矛盾社会序説』でもその概念が説明されています。 矛盾社会序説 作…

ストリートをさまよう「親のいる孤児たち」に居場所をつくるにはどうすれば良いか。

ジャーナリストの佐々木俊尚さんの「「ホスぐるい」問題に見るポスト近代の普遍的悩み」という配信を聴きました。 非常に面白いというか、納得度が高い話で、まさに「我が意を得たり」という気がします。 「ホス狂い」にしろカルト宗教にしろ、その背景には…

「ふつうの顔」を失くした人間はどのように生きていけば良いか?

以前、TONOの代表作『カルバニア物語』に触れたとき、こんなふうに書いた。 タイトルからわかるとおり、この作品の舞台はカルバニアという架空の王国。まだ十代の王女タニアが、この国で初めての女王として即位したあたりから、物語は始まる。 口うるさい貴…

「18歳差の歳の差婚とかキモいキモいキモい!」「キモいって何が?」

お笑い芸人ハライチの岩井さん37歳が18歳年下の女性と結婚したことで、さまざまな憶測交じりの非難を浴びています。 ハライチ岩井結構好きだったんだけど37歳で19歳と結婚はちょっと…って思ってたら出会いは6年前で相手の女の子が13歳の時って知って引いてる…

国のために死ねるか、人のために生きられるか。戦後右翼も左翼も超えてゴジラが平和と愛国を問い直す!

映画『ゴジラ-1.0』(以下『マイナスワン』)を批判する動画を見ました。 非常に面白い。 ある種の政治的観点からこの映画を批判する意見は当然、出て来ると思っていました。 単なる難癖に過ぎないような批判は無数にあるけれど、この動画はきわめてロジカ…

三井寿が湘北高校バスケ部を襲撃したわけと「理由なきテロル」の闇。

0.はじめに。 1.「殺すべきか、死ぬべきか、それが問題だ」。 2.『実存的貧困とはなにか』と「黒子のバスケ脅迫事件」。 3.ポストモダンの萌芽。 4.イワン・カラマーゾフとしての渡邊博史。 5.なぜ三井寿は湘北高校バスケ部を襲撃したのか。 6…

「表現の自由」問題はポイント・オブ・ノーリターンを迎えている。

しばらく前にあるテレビアニメで放映された「レイプシーン」を批判するツイートを読んだ。 ➀数日前に地上波で深夜に放送されたアニメのレイプシーンとそれに関連してSNS上で可視化された明確な加害と被害について、すでに多くの人が言及していると思うけど、…

初音ミクと「本当に」結婚するにはどうすれば良いか、情報SFとソフトウェア考古学で考える。

初音ミク V4X バンドル クリプトン・フューチャー・メディア Amazon いつだったか、ただでさえ天使なVocaloidであるミクさんと正式に結婚した(と宣言していた)人が、一昨日、このようなことを呟いていた。 結婚に合意が必要なのは、人権を有する実在の人間…

華麗なる悪党たち。スコットランド・ヤード誕生前夜の英国で活躍した犯罪者について語ろう。

ロンドン悪の系譜―スコットランド・ヤード作者:益子 政史北星堂書店Amazon 偉大なる大英帝国の首都、霧のロンドン。しかし、世界中の富が集まる大都会は、数々の悪党が跳梁する悪の都でもあった。本書はそんな魅力的な悪党たちの虚実を綴っている。 以下、面…

あなたは恋愛教を信じますか? それでも「愛」を賛美する。

非モテのことを色々と考えて、「恋愛工学」(ナンパ工学とかセックス工学といったほうが正しいかも)に行き着きました。じっさい、調べれば調べるほど面白い。 科学的に証明された恋愛の理論 新版 恋愛工学の教科書 作者:ゴッホ 総合法令出版 Amazon 【恋愛…

有害な(性)描写とはどのようなものか、話題のアニメで考察する。

「骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中」Blu-ray BOX 前野智昭 Amazon 一年ほど前に放送されていた(らしい)アニメ『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中』の性暴力描写がいまになって話題になっている。さっそく見てみた。 アニメのリアルな強姦未遂シーン…

ひろゆき対ナウシカ。空漠のニヒリズムと血まみれの理想主義はどのように対立するか。

「あの」ひろゆきが、相模原障害者殺傷事件をモデルにした映画『月』の感想を述べていた。 「弱者に優しい社会」と綺麗事を言って自己陶酔する人は多いですが、自分の手やお金を使って弱者を助けはしない。彼らの本音は「弱者は見えないところでひっそり死ん…

突然に百合愛があふれ出したので「超」オススメ百合マンガ30作をコメント付きリストアップしてみた(らぶ)。

①伊藤ハチ『月が綺麗ですね』 ②紺野キタ『ひみつの階段』 ③志村貴子『青い花』 ④ゆざきさかおみ『作りたい女と食べたい女』 ⑤玄鉄絢『少女セクト』 ⑥未幡 『私の百合はお仕事です!』 ⑦仲谷鳰『やがて君になる』 ⑧雨水汐『女ともだちと結婚してみた』 ⑨こう…

どうすれば「どろ沼の承認欲求」から解放されるのか。天才俳優・神木隆之介が教えてくれること。

現代社会のひそやかな流行語に、「承認欲求」があるかもしれない。この言葉についてたくさんの本が書かれてもいる。 「承認欲求」の呪縛(新潮新書) 作者:太田肇 新潮社 Amazon 承認をめぐる病 作者:斎藤 環 日本評論社 Amazon 認められたい 作者:熊代亨 ヴ…

映画は「障害者の生」を高らかに肯定できなかった。それでは、わたしたちはどうか?

相模原の障害者施設「やまゆり園」で起こった障害者殺傷事件についてはご存知だろう。 やまゆり園事件 (幻冬舎文庫) 作者:神奈川新聞取材班 幻冬舎 Amazon 開けられたパンドラの箱 ――やまゆり園障害者殺傷事件 作者:月刊『創』編集部 創出版 Amazon 津久井や…

【ネタバレ】映画『ゴジラ-1.0』はタナトスに染まった「男らしさの物語」を更新したか。

本日公開ながらすでに話題の大作映画『ゴジラ-1.0』を見てきました。 色々と思うところのある作品ですが、まあ、結論からいってしまうと、ふつーに傑作ですね。 予告編の段階でもう印象的な仕上がりを垣間見せていたVFXは凄まじく、強烈な殺意を持って襲っ…

「「エビデンス」がないと駄目ですか?」問題を交通整理する。

朝日新聞の「「エビデンス」がないと駄目ですか? 数値がすくい取れない真理とは」という記事が批判を浴びている。ネットではほぼ「炎上」状態である。 『「エビデンスに殴られている」 分断の道具に使われる客観性』逆だろ逆。「科学という棍棒で」と同様、…

「いったいホストに何千万もつぎ込む売春女のどこが貧困なんだよ(笑)」「ここです」。

「ホス狂い」という言葉をご存知だろうか。 主に女性をあいてにする遊興施設であるホストクラブに通いつめ、何百万、何千万という大金を浪費して「ホスト遊び」に夢中になる女性たちを指す俗語だ。 そういった女性たちのなかには、違法な売春を行ってそのカ…